犬の療法食とは?愛犬の健康を守るために知っておきたい基礎知識

しかし、ここで最も大切なことをはっきりお伝えします。
療法食は、獣医師の指導なしに与えるべきものではありません。
自己判断で与えると、かえって愛犬の健康を損なうリスクがあるのです。

この記事では、療法食の基本から、総合栄養食との違い、自己判断の危険性、そして正しい使い方のポイントまでを解説します。すべて一般的な情報であり、「個々の犬の治療方針は必ず獣医師に相談する」いう前提でお読みください。


1. そもそも「療法食」って何?~治療目的の特別なごはん~

「療法食」とは、病気や特定の症状を持つ犬のために、栄養バランスを特別に調整したフードのことです。通常のフードとは異なり、病気の進行を防いだり、症状を和らげたりするために設計されています。

例えば:

  • 腎臓病用フード:タンパク質やリンを制限し、腎臓の負担を軽減
  • 尿路結石用フード:尿のpHをコントロールし、結石の再発を予防
  • 心臓病用フード:ナトリウム量を減らし、心臓への負担を軽減
  • アレルギー用フード:特定のタンパク質を除去し、アレルギー反応を抑制

これらは「食べることで治療の一部になるごはん」です。薬ではありませんが、栄養成分の調整によって体の状態を改善に導く「食べる処方箋」といえるでしょう。

そして重要なのは、療法食は獣医師の診断のもとでしか使えないという点です。人間が薬を処方される時、必ず医師の診察を受けてから薬をもらいますよね?療法食も同じです。診断なしに自己判断で与えるのは、薬を勝手に服用するのと同じくらい危険です。


2. 普段のドッグフード(総合栄養食)との決定的な違い

飼い主が普段目にする「ドッグフード」の多くは、「総合栄養食」と呼ばれるものです。
総合栄養食は、それと水だけで犬が健康に生きていくための栄養をすべて満たせるフードであり、AAFCO(米国飼料検査官協会)などの基準をクリアしています。

一方、療法食は病気や症状に対応するため、あえて栄養バランスを崩している場合があります。

フードの種類目的特徴
総合栄養食健康な犬向けすべての栄養をバランス良く含む
療法食特定の病気や症状の改善栄養素を制限・強化している

例:

  • 腎臓病用フードはリンやタンパク質を大幅に制限 → 健康な犬が食べ続けると筋肉量の低下や栄養不足のリスク
  • 尿路結石用フードはミネラルバランスを調整 → 健康な犬に与えると逆にミネラル不足になる恐れ

つまり、療法食は健康な犬には不向きで、誤用すると健康を害する可能性があるということです。


3. 自己判断で療法食を与える危険性

では、なぜ自己判断で与えるのが危険なのでしょうか?

  • 症状が違うのに与えてしまう
    例:下痢をしているから「消化器サポート」と書いてある療法食を買った → 実際は寄生虫が原因だったため、病気が進行。
  • 過去の処方をそのまま流用
    例:以前、尿路結石で療法食をもらった → 今回も同じフードを与えたが、実は腎臓病が進行していた。
  • ネットや口コミを信じて購入
    例:SNSで「毛並みが良くなった」と話題の療法食を購入 → 健康な犬に与え続けてミネラル不足になった。

さらに、療法食がネットやペットショップで簡単に手に入る現状も問題です。日本ではペットフードが「薬」ではないため、販売規制がゆるいのです。その結果、知識がないまま購入してしまう飼い主が後を絶ちません。


4. 療法食を与えるときの5つの鉄則                 

愛犬の健康を守るため、次のルールは絶対に守りましょう。

  1. 獣医師の診断を受けてから始める
    → 自己判断はNG。必ず診察を受けてから開始。
  2. 与える量や期間を守る
    → 療法食は治療の一部。勝手に減らしたり増やしたりしない。
  3. 定期的に検査を受ける
    → 血液検査や尿検査でフードの効果や副作用を確認。
  4. 症状が改善してもやめない
    → 中止の判断は必ず獣医師が行う。
  5. 不安や疑問があれば獣医師に相談
    → ネット情報や口コミよりも、まずかかりつけの先生に聞く。

5. よくあるQ&A

Q1. 療法食は一生続けないといけない?

病気の種類によります。慢性腎臓病などは長期的に必要ですが、一時的に与えて改善したら総合栄養食に戻せるケースもあります。必ず獣医師と相談しましょう。

Q2. 健康な犬に与えるとどうなるの?

栄養不足や体調不良を引き起こすリスクがあります。特に腎臓用フードを健康な犬に与えると筋肉量が減る恐れがあります。

Q3. 以前処方された療法食が余っているけど与えていい?

NGです。同じ病気に見えても、進行度や状態によってフードの種類は変わります。

Q4. ネットで買った療法食でも問題ない?

フードそのものは正規品でも、獣医師の診断なしに与えることが問題です。

Q5. 療法食を嫌がるときはどうする?

別のブランドやウェットタイプに変更できる場合もあります。必ず獣医師に相談してください。


6. まとめ:迷ったら必ず獣医師に相談!

療法食は「正しく使えば」愛犬の健康を支える強力なサポートになります。
しかし、自己判断で使うのは絶対に危険です。

  • ネットで買えるからといって安心しない
  • 必ず獣医師の診断を受ける
  • 定期的にチェックしてもらう

この3つを守ることが、愛犬の健康を守る一番の近道です。

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